「ぜん茶」 原田 彰 氏

ぜん茶

 徐福が上陸したという筑後川の浮盃から背振山麓の金立には、片葉の葦があります。それは、徐福が葦原を歩いたので、片方の葉が落ちたというのです。いや、そうではなく、徐福が、葦原を歩きながら、葦の葉を採取したという伝説です。そして、茶をつくったらしいのです。その真偽はさだかでありませんが、今でも、筑後川の浮盃地区や金立地区では、葦で、茶をつくる人たちがいます。

 それらの伝説を聞いて、「葦」でぜん茶をつくりました。葦は、「悪し」(あし)につながるというので、「善」(よし)とも言います。その「善」を「ぜん」と音読みして、「ぜん茶」と名づけました。禅の教えの「禅茶」にもつなげたいと思います。

 葦は、古来より、漢方薬として使われ、胃炎、吐き気、小便不利、腹痛に効くそうです。

 ぜん茶を友との交流に役立てたいと思います。


はらだ狸庵